洋梨とスズランから、白いムスクの肌の香りへ
トップは洋梨とスズランにアルデヒドが重なった明るい香り。ミドルでアイリスとローズのやわらかな粉っぽさが出て、ラストはアンブレットとホワイトムスクが、洗いたての肌のような清潔な余韻を残します。3つの段階がそれぞれ違う表情を見せるので、ノート表と実際の香りを見比べる最初の1本に向いています。
香水の基礎
更新 5本を紹介

この記事の香りの傾向
トップノート・ミドルノート・ラストノートは、香水をつけてから香りが変わっていく3つの段階のことです。目安は、トップノートがつけて5〜10分、ミドルノートが30分〜2時間、ラストノート(ベースノート)が2時間以降です。
香水は、飛びやすい香料から順に香るため、同じ1本でも時間とともに印象が変わります。この記事では、日本フレグランス協会の目安と、NAGORIKAに載っている香水235本のノートを数えた結果から、段階ごとに多い香料と、商品ページのノート表の読み方をまとめました。
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香水は、何十から何百もの香料を混ぜてつくります。肌につけると、揮発しやすい(飛びやすい)香料から先に香り、時間がたつにつれて、飛びにくい香料が残っていきます。この移り変わりを大きく3つに分けたものが、トップ・ミドル・ラストのノートです。
日本フレグランス協会の目安です。香料の種類や体温、季節で前後します。
| 段階 | 別の呼び名 | 時間の目安 | どんな香りか |
|---|---|---|---|
| トップノート | ヘッドノート、先立ち | つけて5〜10分 | 香水をつけた瞬間の第一印象。柑橘やハーブなど、軽く飛びやすい香料が感じられる |
| ミドルノート | ハートノート、中立ち | 30分〜2時間 | 香水の骨格。調香師が表したいイメージがいちばん出て、全体がバランスよく香る |
| ラストノート | ベースノート、後立ち | 2時間以降 | 香りが消えるまで残る部分。ムスクや木など、長く続く香料が中心 |
「ラストノート」と「ベースノート」は同じ意味です。ブランドの商品ページでは、ベースノートと書かれていることが多くあります。ミドルノートとハートノートも同じ意味です。
NAGORIKAに載っている香水のうち、ブランドがノートを3段階で公表している235本を数えると、段階ごとによく使われる香料がはっきり分かれました。トップは柑橘、ミドルは花、ラストはムスクと木が中心です。
NAGORIKAの香水で、3段階のノートが公表されている235本を数えた結果(2026年10月30日時点のデータ)。「ダマスクローズ」「ホワイトムスク」のような呼び名の違いは、同じ香料として数えています。
気になる香料の名前を押すと、その香料が入った香水の一覧を見られます。ほかの香料は香りの印象から探すにまとめています。
香水の商品ページには、トップ・ミドル・ラストに分けて主な香料が書かれていることがあります。たとえば、次の香水のノートは各ブランドが公表しているものです。
| 香水 | トップ | ミドル | ラスト |
|---|---|---|---|
| メゾン マルジェラ レプリカ レイジー サンデー モーニング | 洋梨、スズラン、アルデヒド | アイリス、ローズ、オレンジブロッサム | パチョリ、アンブレット、ホワイトムスク |
| ジョー マローン ロンドン イングリッシュ ペアー & フリージア | 洋梨(ウィリアムズペアー) | フリージア | パチョリ |
| イヴ・サンローラン リブレ | ラベンダー | オレンジブロッサム | ムスク |
| ディオール ミス ディオール ブルーミング ブーケ | ベルガモット | ダマスクローズ、ピオニー | ホワイトムスク |
| バイレード モハーヴェ ゴースト | アンブレット、ナスベリー | マグノリア、サンダルウッド、バイオレット | シダーウッド、ムスク、ベチバー |
ブランドによっては、ノートを段階に分けず、主な香料だけを公表しています。NAGORIKAの香水ページでは、段階が公表されていない香水は、主な香料をまとめて載せています。
トップからラストまでの変わり方がつかみやすい5本です。ノートは各ブランドの公表によります。
洋梨とスズランから、白いムスクの肌の香りへ
トップは洋梨とスズランにアルデヒドが重なった明るい香り。ミドルでアイリスとローズのやわらかな粉っぽさが出て、ラストはアンブレットとホワイトムスクが、洗いたての肌のような清潔な余韻を残します。3つの段階がそれぞれ違う表情を見せるので、ノート表と実際の香りを見比べる最初の1本に向いています。
ノートが1つずつの、いちばん読みやすい組み立て
トップが洋梨、ミドルがフリージア、ラストがパチョリと、各段階に香料が1つずつ書かれています。熟した洋梨のみずみずしい甘さから、フリージアの軽い花へ移り、最後はパチョリがすっきり引き締めます。香料の数が少ないぶん、どの段階でどの香りに変わったかを、自分の鼻で追いやすい1本です。
ラベンダーで始まり、オレンジの花とムスクへ
トップのラベンダーがすっきりと立ち上がり、ミドルではオレンジブロッサムの甘い花の香りが広がります。ラストはムスクが温かく残ります。トップとミドルで印象がはっきり変わるので、売り場で嗅いだ最初の香りと、30分ほどたった肌の香りを比べてみると、ノートの考え方がよく分かります。
青いライラックから、藤と緑茶の透明な花束へ
トップはグリーンライラックとレモンリーフの青さ。ミドルに藤、緑茶の葉、桃の花、ピオニーが重なり、ラストは白いシダーウッドとムスクが軽やかに包みます。ミドルに香料が多く並ぶ香水は、中心の香りに奥行きが出やすく、長い時間いろいろな花の表情を楽しめます。
ミドルに木が入り、早いうちから落ち着く香り
トップはアンブレットと熟した果実のような丸い甘さ。ミドルではマグノリアとすみれに、クリーミーなサンダルウッドが加わります。ラストはシダーウッド、ムスク、ベチバーが空気のように残ります。木の香料がミドルから入っているので、つけてしばらくすると、静かで落ち着いた香りに変わっていきます。
香りが続く時間そのものは、香料の濃さ(オードパルファムやオードトワレなど)でも変わります。種類ごとの違いは「香水の種類と違い」、売り場での試し方は「香水の選び方」にまとめています。
ノートの時間と各段階の説明は、日本フレグランス協会の資料を2026年11月3日に確認しました。段階ごとに多い香料は、NAGORIKAに載っている香水のうち、ブランドがノートを3段階で公表している235本(2026年10月30日時点のデータ)を数えた結果です。例に挙げた香水のノートは、各ブランドの公表によります。時間はどれも目安です。 情報の追加・訂正はお問い合わせからお知らせください。